シェフ秋も試行錯誤
2013-11-12 16:52
レストランヴァンセット
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料理の新しい発想って日常の生活の中にヒントが転がってるもので、何気無い休日のランチにたまたま入った中華料理店で閃いたりすることがある

少し前にメニューにのせていた仔羊のロースト 花山椒とレモングラス風味はその何気無い、休日のランチで閃いた組み合わせ。
そのお店で、食べたのが担々麺。別にその日食べた担々麺が初めてな訳でもないですが、その日は担々麺の花山椒の風味が、頭の中で仔羊のソースにつながった。これ使えそうだなぁ。これがきっかけで、試作して見ることに、頭の中に浮かんだ花山椒...とそこにプラスアルファの香りと味のアクセントにレモングラスを使うことに。レモングラス爽やかな香りの部分と酸味、花山椒の辛味と独特な刺激が仔羊のソースにつかえると考えた。試して正解。とりあえずやって見るもんだなぁ。何でも決めつけてしまうと色々な可能性を消すことになるから、まずは試すこれが大事。仔羊との組み合わせはお客様からも評判が良かったです。これは近日中にメニューに復活させようと思います。
この花山椒とレモングラスの組み合わせをブイヤベースに入れて仕上げてみたところこれも以外としっくりくる仕上がりでした。


そして新しい食材との出会いもまた良い刺激になります。
去年初めて食べた、フィンガーライム。業者から紹介されて試食。キャビアライムとも言うそうで、ものは指先くらいの大きさで産地はカリフォルニア。ライムのような緑色をしているものから、少し赤が混じったものもありました。中身を取り出そうと割ってみるとびっくり、ツブツブの果実がいっぱい。なるほど!だからキャビアライムなんだ。
味はライムを凝縮したような味わいで刺激的な香りがあって少量でもインパクト大。噛んでみるとツブツブが弾けて爽やかな酸味と香りが口の中に広がります。


何に使おうかなぁと考えていて、ツブツブ。そう同じような形状のものを組み合わせようと考え、クスクス(粒状パスタのようなもので、発祥は北アフリカから中東の地域)と合わせよう!サラダ感覚で、クスクスとキャビアライムを合わせて、そこにトマトを低温のオーブンで、焼いて味を凝縮させたものを刻んで混ぜ、アリサ(唐辛子から作られるペースト状の調味料)を混ぜて、オリーブオイルと塩で味付け。キャビアライムのプチプチ感とクスクスのツブツブ感がとても良い感じになりました。これだけで、メニューにはのせられない。そこでカルパッチョと合わせることに。山口県の萩から届く鮮魚と合わせることに。ヴァンセットでは、カルパッチョはあまりやらないのですが、今回はこの爽やかな風味と鮮魚の組み合わせが良いと思ったので、やって見ました。ソースは、ホースラディッシュをベースにトマトとアボカドを合わせたソースを添えました。あまり秋らしくないんですが、キャビアライムのイメージを膨らませた結果です。食べると食欲が湧いてくる前菜です。
この他ヴァンセットの定番かきのポッシェ レモン風味のクリームとかきのジュレの牡蠣の上に仕上げにのせたものもとても良い組み合わせでした。


11月の新作ジビエ料理は丹波のイノシシの肩ロースを使って、小さなココット鍋で軽い煮込みをやろうと思います。じゃがいもをニョッキにして、一緒にトリュフを入れて素朴な感じに贅沢な香りをのせててみようと思います。

イノシシは塩とハーブで作った液体に2日つけて、そのあと、赤ワインに1日つけ、それを、水気を切って粉をつけて香ばしく焼きます。それを赤ワインで柔らかくなるまで煮込みます。だいたい6時間くらい‥‥。香りはパンチのある野性味あふれる香りが印象的です。これをコンソメベースでココットに仕上げようと思います。

これから寒くなるのでオススメの一品になると思います。
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