北海道白糠町産蝦夷鹿ヒレ肉 秋から冬のおすすめです。
2013-10-01 11:29
レストランヴァンセット
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秋から冬のフランス料理の醍醐味はジビエ。
北海道白糠町産蝦夷鹿はこれからが美味しい時期です。

9月に入って、食材が秋のものに変わりつつあります。昼間の気温は夏のような感じではあるけれど、夕方には秋がきたんだなぁと感じる涼しげな気温。
松茸が入荷して、秋メニューに変えなければと必死に考えていました。
9月のメニューは夏と秋の色が共存する中間的な季節だと自分は思っているので
コースもそう言った意味で夏から秋へ変わっていく様子を意識して組み立てています。
ですから、アミューズに北海道産のトマトを使ったものや、小鮎のフリット、冷製のスープをいれたりしています。
 

メインのお料理ですが、秋になってくると欠かせないのがジビエ(狩猟の対象となる野生動物を指します)フランス料理には欠かせない秋の味覚。その中でもヴァンセットでは北海道白糠町産の蝦夷鹿(エゾシカ)のヒレ肉が人気があるので使用しています。エゾシカは高タンパク、低脂肪です。くせがあると思われていますが、
この白糠町産のエゾシカは狩猟後の処理が的確なため、柔らかく、臭みもないものを提供してくれるので、大変評判が良いです。鹿にはリノール酸やDHA、鉄や銅も多く含んでいてます。貧血や、疲労回復に良いようです。
エゾシカのヒレは大変貴重な部位です。約60キロある鹿からとれるヒレは、約400g2本だけだそうです。そう思うと本当にありがたい食材です。
ヴァンセットでは毎年フランス料理では定番のソースを合わせることが多いです。
ジビエのだしをベースに作る、ポワヴラードソースは、ジビエの定番のソースです。毎年このポワヴラードに、何らかの個性を足して仕上げますが、今年はまだ考え中です。付け合わせには、洋ナシや根セロリ、栗を使います。これもまた定番であります。
エゾシカは、赤身ですから、やきすぎるとすぐにパサパサになってしまいます。
丁寧に慎重に火をいれて行きます。ただ肉を焼いた時の香ばしさも欲しいので、
仕上げはエゾシカの表面に焼き目をつけていきます。最終的にしっとりとした繊細な鹿のヒレ肉の質感、香り、旨味が表現できれば良いと思っています。
それから、
今年はエゾシカの野性味溢れるコンソメを前菜に組み込む予定です。通常のコンソメより
エッジの効いた印象深いコンソメに仕上げようと思います。

それと定番のテリーヌ。通年定番でイベリコ豚のテリーヌもありますが、10月になるとエゾシカ以外にも、青首鴨や、山鳩、山ウズラ、雷鳥、キジと入荷しますので、これらを合わせてテリーヌを仕込みます。毛付きの状態でお店に届きますので、この時期はスタッフみんなでジビエの毛抜きに必死になります。その後肉をそれぞれのパーツにさばいて、香味野菜で漬け込みます。つなぎに豚の背脂や、フォアグラを加えてミンチにし、秋のキノコも合わせて、テリーヌ型に詰めて焼き上げます。大変な仕込みではありますが、一つ一つの作業をきちんととこなして行く中で、確実に仕上がりに近づいて行く、料理のプロセスは何にも変え難い料理人としての喜びだと思います。
こちらは10月の後半から予定しています。

これから秋から冬はジビエのお料理が楽しめるようになります。ワインと共にぜひジビエ料理をお楽しみください。

先日1999年のヴォルネイをいただきました。まだまだ果実味もフレッシュ感もありながら熟成からくる厚みのある香りとバランスよく溶け込んだタンニンが酸味とバランスよく、飲み疲れないワインでした。蝦夷鹿ヒレとも相性が良かったと思います。
今は、ヴァンセットにはヴィンテージの古いワインは1996年のジブリなどもあるので、これも良さそうです。
今月はコート・デュ・ローヌのレザファラントのトロワセパージュを入荷しました。これからの季節にオススメです。10月からお出しできると思います。
 
 
 
 

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